まえがき 村田辰夫
1 十八世紀以前
中世の「戦う人」 ーチョーサーの「騎士の話」よりー
石野はるみ
戦争の抑止力となるユーモア感覚 ーシェイクスピアに学ぶー
須賀昭代
シェイクスピアの軍隊
上村幸弘
火薬陰謀事件とシェイクスピア ー『マクベス』を中心としてー
鈴木豊子
2 十九世紀
『無秩序の仮面』の背景
上野和廣
「人生の凱旋」の過ぎ行く幻影 ーシェリーのナポレオン観の変遷に見られる歴史主義的視点ー
白石治恵
アフリカで死ぬということ ー十九世紀英国詩人レティシア・ランドンの物語ー
滝口智子
百年戦争と悲恋のバラッド ーモリスの「雨の積み藁」ー
田邊久美子
ディキンスンの内面描写としての戦争のイメージ ー兵士への思いを探ってー
濱田佐保子
3 二十世紀以降
末裔の戦争体験 ー『マイケル・ジェイムズの冒険』と太平洋戦争ー
水野尚之
バーナード・ジョーの『ジョンブルの別の島』と『オフラハティV.C.』におけるアイルランド問題 ーアイルランドの虚実ー
須田久美子
「斜塔」の中のアウトサイダー ーヴァージニア・ウルフのみた大戦前後の文学史ー
市川 緑
C・S・ルイスの『囚われの魂』と戦争体験
川崎加代子
ロバート・ペン・ウォレンの南北戦争物語『ウィルダネス』における自由と自然
松岡信哉
冷戦と家庭 ー『草の堅琴』の樹の上の家と死者の声ー
石本哲子
あとがき 須賀昭代
索引